ひとまず、終演のご挨拶

ブログでのご挨拶をしていなかったことに気付いて、ひとまず。

くちびるに硫酸「あの星にとどかない」、先月19日をもちまして終演いたしました。
お客様、関係者各位、どうもありがとうございました。

人の縁とビギナーズラックに助けられた公演でした。
決して集客数の多い公演ではありませんでしたが、
アンケートやTwitterなんかでも大変ご好評を頂き、
今回ご一緒した人とはまたやりたいな、と、思えたので、ひとまず公演は成功と位置付けてよいかな、と。

あんまり精力的に演劇をする人/観る人ってわけでもないのですが、それでもゆるゆる続けられたらいいな、と思います。
皆様本当にありがとうございました。

とりあえず水野個人としては、年内に次のお芝居に関わることが決まってます。
別のユニットに呼んでいただいていて、スタッフをやります。
そちらの告知は、情報解禁次第、追々。

2017/3/18(土)〜19(日)「あの星にとどかない」公演情報

くちびるに硫酸
「あの星にとどかない」
作・演出 水野はつね
2017/3/18(土)〜19(日)

おもて

宇宙工学の研究をする若い科学者・マコト。
研究所の主であるカオルさんと一人娘のトコに支えられながら日夜研究に励んでいる。
ある日、マコトは自宅で謎めいたメモを見つける。
メモをきっかけに、夢とうつつの境目をさまようマコト。
欠落した記憶と、繰り返しよぎる幻。
「幸福は確かにあって、だけど目には見えない。人は幸福の痕跡を目にしてようやく、そこに幸福があったことに思い至る。
僕らは、……僕らはあのとき幸福だったんだ。まちがいなく。」

▶公演日時

3/18(土)15:00〜/19:30〜
3/19(日)13:00〜/16:00〜

*公開ゲネプロ
3/17(金)19:30〜
(無料カンパ制・観劇後は当日中にSNS等へ口コミ投稿をお願いいたします)

▶チケット

前売(関係者・店舗等より、事前精算)
…学生700円 一般900円

予約(予約フォーム・メールより、当日精算)
…学生800円 一般1000円

携帯からの予約はこちらをクリック!

[PR] 撮影スタジオ
ゴールドカード
ハウススタジオ
クレジットカード初心者

当日券
…学生1000円 一般1200円

▶会場

Rocket Space

〒602-0832 京都府京都市上京区今出川通寺町西入大原口町224番地Campusビル2階
電車
地下鉄今出川駅から:3番出口より東に徒歩8分
京阪出町柳駅から:3番出口より西に徒歩6分
バス
河原町今出川バス停留所から:西に徒歩1分
同志社前バス停留所から:東に徒歩4分

▶出演
南濃雄一
田中沙穂(劇団ひまわり)
若林暢子
高江洲日名子
渡辺裕子
桐崎アイラ。(劇団抜きにくい釘)

▶スタッフ

舞台監督:桐崎アイラ。(劇団抜きにくい釘)
舞台美術:いのまちあーみ(演劇実験場下鴨劇場)
     桐崎アイラ。(劇団抜きにくい釘)
照明:斎藤浩一郎
宣伝美術:高江洲日名子
制作:徳泉翔平(劇団しようよ)
   パピヨン美輪(劇団洗濯氣)

【2017年3月】朗読劇出演者・スタッフ募集@京都

※募集は終了いたしました。ご応募ありがとうございました。

2017年3月18日(土)~19日(日)にオリジナル戯曲の試演を行うにあたり、出演者を若干名募集しています。

■公演概要■
くちびるに硫酸「あの星にとどかない」
作・演出 水野はつね

☆戯曲を手に持って、朗読劇スタイルでの上演となります。
出入り、舞台上の移動、目線、小道具の扱い等の指示や戯曲解釈のすり合わせを中心に、
土日いずれか一日・五時間程度の稽古×6~7回程度+ゲネプロ の短時間の稽古で作る習作として考えています。

☆ごく手軽に、気楽に、あくまで趣味として、でもある程度きちんと面白い作品をスローペースでも作り続けたくて、
学生劇団OGが主宰し、友人を集めて企画している公演です。
今のところ仲間は92-93年生まれが多いので、年齢の近い人だと場になじみやすいかもしれません。
現状決まっていないこともたくさんあり、骨組みがしっかりした公演とはとても言えないのですが、
制約の中でどうやって面白く見せるか、一緒に考えてくださる方がうれしいです。

■募集人員■
①当日出演キャスト
・主要女性キャスト1名
・性別不問キャスト2名
計3名程度
あらすじ、キャラクターの詳細なイメージ、台詞一部のサンプル等はこちら

②録音部分キャストボランティア
(稽古なし・後述の録音環境あれば遠方の方も可)
女性4名程度・男性3名程度~
・台詞を録音・編集し劇中で流します。
 キャラクター性が際立つタイプの台詞ではありませんが、印象的なシーンで繰り返し流す音の素材として使用します。
 世界観と予め決まっている台詞をお伝えし、読んだものを録音していただくことになります。
 場合によってはオリジナルの台詞などご提案いただいても構いません(使用するかどうかはこちらで決定します)。
・放送部などでのアナウンス経験のある方がいらっしゃれば、優先的にお願いしたいパートがあります。
・当日パンフレットへの掲載、又はカーテンコールでお名前をお呼びする形で出演者としてクレジットします。
 また、3/17(金)夜のゲネプロ又は本番いずれか一日程へご招待させていただきます。(交通費などはご自身の負担になります)

別途スタッフも募集予定です。気軽にお問合せください。

■稽古日程■
土日いずれか週一回、五時間程度
(出演者都合と進捗を鑑みて調整の可能性有)
京都市内にて

■公演日程■
2017年3月18日(土)~19日(日)
3~4ステージを予定
京都市内にて
※本番前3/16(木)をめどに舞台設営開始、3/17(金)夜をめどにリハーサル予定

■参加費■
交通費等は参加者負担となります。
また、当日キャストについては、会場・装置・衣装等の費用として最大1万円のご負担をいただく場合があります。
(ただし、オーディションで決定したキャストにはいかなる場合もそれ以上のご負担は求めません)
予算・チケットバック等は相談の上今後決定します。
録音ボランティアは参加費無料となります。

■オーディション■
1/8(日)、1/9(月・祝)、1/12(木)いずれも17時~21時をめどに当日キャストのオーディション日程を設けます。
いずれかの日程で45~60分程度をめどに個人面談と読み合わせを行う予定です。
(ただし、予想を超える多数の応募をいただいた場合、やむを得ずグループでのオーディションとなる可能性があります)
オーディション日程についてはご相談させていただきますので、それ以外の日程をご希望の方もご連絡ください。
録音ボランティアについては原則オーディションは行いません。

■応募資格■
・上記コンセプト・日程・費用について承諾し、また参加が可能であること
・当日キャストは18歳以上の男女、未成年者は保護者の承諾が得られること(高校生不可)
・録音ボランティアは原則18歳以上の男女で、二月中に京都市内でお会いしての録音が可能な方
 または、自宅にwavかmp3が扱えて壁などへの反響や雑音を避けられる録音環境があり、オンラインでのやりとりが可能な方(居住地不問)
 自宅録音の場合、保護者の承諾が得られる場合は年齢の下限なし

■応募方法■
2017年1月4日23:59までに、
mznhtn☆gmail.comまでに以下の内容を明記の上ご連絡ください。
(アドレスの☆を半角@に変えてください)
・お名前
・年齢
・希望部門、当日キャスト希望者は録音ボランティアとの併願の有無
・オーディション希望日程・時間
・所属(あれば)
・演劇経験の有無、スタッフワークの経験部署など(あれば)
・他、簡単な自己紹介、質問、伝えておきたいことなどあればご自由に記載してください

その他、お問い合わせも上記メールアドレスまでどうぞ。

【くちびるに硫酸】 @H2SO4onyourlips
水野はつね @hatsune_m 個人ユニット。
1992年生まれ、滋賀県在住。同志社大学文学部美学芸術学科在学中。
「水野はつね」はtwitterやブログに短歌や詩、掌編を掲載して遊ぶために高校卒業前後から使い始めた筆名。
2012年6月から2016年3月まで同志社大学第三劇場に所属し、本名 @Ui77kz で活動。
2014年10月に引退公演『花氷』の作・演出を行った。

個人ユニットを名乗ります

水野はつねです。
数年間開店休業状態でしたが、また色々、やりたいことをやってみようと思います。

直近だと、所属していた同志社の学生劇団で2014年秋に上演した『花氷』以来で戯曲を一本仕上げたので、
それをなんとかして試演したいと考えています。
演劇畑からもそうでないところからも友人を集めてきて、リーディング(朗読劇)をやる予定です。
リーディング形式を選択した理由としては、まず何よりも戯曲が主体の公演であるということがひとつ。
24にもなると周りはみんな社会人や院生なので、彼らとやるにあたって、また自分が社会に出るにあたって、
まずは学生劇団のときとは異なるペースをつかむために、肩ならし、ということもひとつ。
時間とお金と形式に制約のある中で、ちゃんと面白いものを作ることが目標です。

ということで、公演のために、個人ユニットを名乗ることにしました。
このブログのタイトル「くちびるに硫酸」をユニット名としています。暫定。
演劇限定のユニットになる予定は別になく、水野はつねが何かやりたくなった時には多分セットでついてきます。
たとえばもしかしたら文フリとか。

ひとまずはご報告まで。

キスのお作法

書架にまだ少女の残り香 きみたちも「女生徒」だけは読むべきでない

冴えわたるかたくなな海 水温が君の左の手のようだった

指先が冷えきる三秒前 君のシャツの匂いを思い浮かべた

お利口にほどいた髪にうつりこむ月虹 ぼくらのさかいめになる

ねえ先生、キスのお作法覚えたらわたしもチュッパチャプスになれる?

ふるきずを舐め合うような恋をする。
遠雷。
あたし花火になろう。

(流したもの改作)

***

秋、羽毛布団を出した
(あたし、今、あなたのために鳴きたい小鳥)

***

あたしが、あなた、と言い出したときは、
大体好きな人に会って話せないようなことをしゃべってる、

色ぼけてるでしょう。
そんなものなんです。
単純。

でこぴんはあざといわよ。

「ベネトンのコンドームって、ださい」って笑ってきみは月まで跳ねて

雨の特異日

ろくがつにじゅうはちにちは 雨の特異日 なのです
と、
嘘のような夢のような言葉。
滞りなく流れるFMラジオの当たり障りのないことばの清流の中から、こぼれ落ちた、青いキャンディのようなその言葉を、
わたしは口の中で転がして味わって、
ベッドの上で天井を見つめてみる。

天井越しに見えるのは、
くちなしの白い花を枯らしてゆく
酸性の雨滴。

交叉点に充ち満ちたあの危うくはかない白い花の香りは、
少女だった頃のつま先立ちの記憶を呼んで、
しかしはたして、
わたしに少女だった頃があっただろうか。

14のおわりにおとしてしまった純潔と、
16のはじめになくしてしまった潔白と。
女という性がわたしの心臓に肺に脳髄にじわじわと黒く根を張るように育っていると自覚してしまったあのとき、
きっとわたし、
疾うに少女ではなかった。

(それでも、あのひとよりもうつくしい名前を持つ男の人をわたしは知らない)

効きすぎたエアコンを消して、
わたしは服を脱ぐ、
ありふれた香水を足首にまとわせる。
嫉妬の名を持つその香りは、
かあさんがつかっていた武器。
醜いわたしには不似合いな、
だけど、
その香水、似合うよと、
一言嘘をついてくだすったら、
わたしはほかになんにもいらないの。

花腐す雨滴、
少女の笑い声のようにころころと耳障りに、窓に張り付いて転がっている。

少女でいられなかった私を弔うように、
ろくがつにじゅうはちにちは 雨の特異日 。